ある債務整理の事件で、今日、ある貸金業者から、和解に応じるとの連絡がありました。
その貸金業者に対しては、もう約2年前に和解の提案書をこちらから送っていたのですが、この2年間何ら音沙汰なしでした。
それが今になって突然、和解に応じる、と言ってきたのです。
2年前にこちらが提案した内容は、利息全額カットの元金のみを60回(5年)で分割して支払う、というものです。
貸金業者苦難の現在、通りっこない和解案です。
それが、利息全額カットに応じ、その上、120回の分割払いでもいい、と言うのです。
10年払いなんて、聞いたことない和解案です。
どうも、私が2年前に送った和解案を、貸金業者の担当者が見逃してしまっていたのではないか、と推測されます。
おそらく、2年前に和解の提案を受けて、ずっと放置して、社内で問題になったのではないかと思うのです。
それで、いくらかでも回収できる方向で、そんな異常に有利な和解案を提案してきたのではないだろうか、と思うのです。
依頼者には、有利であることを説明の上、検討してもらうことにしました。
それにしても、貸金業者のミスとはいえ、珍しいことがあるものです。
(小倉)