先日、アイフルに対する過払請求訴訟が結審し、判決が出されることになりました。
本件は特にこれといった争点もなく、取引の一連性、悪意の受益者など法的論争となる箇所はありませんでした。
ところがこれまでアイフルは不誠実な訴訟対応を重ねてきました。
第1回口頭弁論期日直前になって、管轄の移送を求めてきました。
人的物的に苦しいから京都で裁判をやってほしいと。
一消費者である依頼者が京都まで行けるはずありません。
アイフルは東京にも支店を持っているのですから、出廷は簡単なはずです。
すぐに却下決定は出されましたが、審理はストップし、第1回期日は約2カ月先に延びてしまいました。
これがアイフルの最初からの狙いです。
第1回期日になっても、アイフルからは簡単な答弁しか出されず、「反論は次回に述べる。」という形式的な答弁でした。
出廷もしてきません。
また1か月延ばされました。
第2回期日になると、どの裁判にも使っていそうな共通した書面と本件に使いそうな図面を準備書面に見立てて、それをセットで送ってきました。
悪意の受益者性を争っていましたが、とっくに解決済みの論点です。
出廷すらしません。
つまり、最初から引き延ばすことしか考えていないわけです。
裁判官に判決を求めたところ、裁判官は応じてくれました。
私があまりに不誠実な訴訟対応だと文句を述べたら、裁判官はアイフルはどの案件でもそういう対応であり、いつものことだと呆れていました。
この間、何回かアイフルの訴訟担当者から連絡が入りましたが、和解に値する提案は提示してもらえず(請求金額の3割程度で勘弁してくれなど)、和解もできませんでした。
アイフルの担当者は誠実な人で、できることを真摯に説明してくれました。
しかし、一社員の立場としては上層部の不誠実な指示に逆らうことはできず、限界でした。
アイフルはバナナマンやいとうあさこなどのタレントを使い、イメージを良くしようとしていますが、実際のところは過払金の返還を極力先延ばしにして生き残ろうとなりふりかまわない態度と言わざるを得ません。
誰かタレントへの出演料の返還請求訴訟を提起してくれないものでしょうか・・・
(小倉)