日弁連が弁護士の預り金の取扱いに厳重な規制を加えるようです。
平成25年1月25日付日弁連ニュースによれば、日弁連は弁護士に対し、預り金口座の開設と入出金記録を義務付けるとともに、一定の場合に弁護士会からの要請に基づき弁護士が預り金の状況について回答しなければならないとするようです。
もちろん昨今の弁護士の預り金の業務上横領事件が頻発していることを懸念してのことです。
昨年末の一弁成年後見委員会でも、副会長がやってきて、弁護士の不祥事が多発していることを嘆き、弁護士会が預り金を把握する意向であると説明がありました。
そのとき各弁護士は、そんな時代になったのかと皆一様に驚いていました。
昨今の弁護士の横領事件は驚かされることばかりです。
先日も(私は面識ありませんが)委員会などで活動されている弁護士が業務上横領で逮捕され、事務所のみんなは驚いていました。
一昨年末にも有名な弁護士が億を超える業務上横領で逮捕されていました。
良くないことは当然ですが、人間は大金を流用せざるを得ない状況に陥ると、ついそうしてしまう弱い面を持ち合わせているものです。
弁護士といえどもそんな面がないとは言えません。
だから、そうならないために一定の規制をすることも必要だと思います。
そうする方が被害者・弁護士ともに守られるのではないでしょうか。
預り金口座の開設と入出金状況の記録は当然のことで、私は以前から依頼者ごとに口座を分けて管理しています。
そんなに無茶な要求ではないでしょう。
日弁連は前記の規程案を本年2月末まで意見照会して、本年5月の定期総会に付議するそうです。
公正な預り金処理のため、前記規程案は採択されるべきと考えます。
(小倉)